今回はワンちゃん猫ちゃんの目の話です。
自宅でシャンプーしたら、それ以降目が開かない、痛そうにしているとのことでご来院されました。
なんだか、目が光沢ある側とザラザラの側と、肉眼でもはっきりわかりますね。角膜表層の細胞が損傷を受けてしまったのですね。
肉眼でも十分なんですが、損傷部位の広さと深さを確認するために 角膜の染色検査を実施します。
角膜の損傷部位を染める特殊な染色液を角膜に滴下すると、損傷部位が緑色に染まります。 損傷部位は角膜半分を占め、かなり大きいですがあまり深くはないようです。角膜表層が削れてしまったのですね、シャンプー中に飼い主様の指が当たってしまったのか、ワンちゃんが自分でこすってしまったのか、定かではありません。
基本的にはまずは内科治療をします、角膜保護剤と抗生剤点眼をしっかり点眼して、ワンちゃんが自分でこすってしまうのを防ぐためエリザベスカラーを装着して、一般的な角膜潰瘍なら傷の大きさやご自宅での点眼状況によりますが10〜14日でほとんどの傷は治ります。
治りが悪い場合は、逆さまつ毛があったり、点眼が不適切だったり、糖尿病やホルモン疾患などがあったり、エリザベスカラーを着けないでワンちゃんが自分で擦っていたり、、、などなどです。
ご自宅で点眼ができない場合は 数日間点眼入院や外科的介入(角膜保護のために瞼を一時的に塗って閉じたりetc)を検討します。
このワンちゃんは ご自宅での性格がやんちゃだったので、一時的眼瞼縫合と瞬膜フラップを実施して、点眼通院してもらい14日で完治しました。