2017年9月末、炭酸ガスレーザーを導入しました。
今後は全ての外科手術に炭酸ガスレーザーを使用していきます。
炭酸ガスレーザーとは レーザー光線を直接細胞に照射し、瞬間的に細胞を沸騰蒸発させることで手術していく機械です。
それにより 微小血管 毛細血管 神経 リンパ管 を熱処理しながら手術できるので、
出血が少ない・手術後の痛みや腫れが少ない・手術時間が短縮できる・入院期間も短縮できる
の効果があります。
今までの手術ではメス刃で手術して出血は電気メスで処理していましたが、、、
メス刃による手術は スパッと切れるので周囲の正常細胞へのダメージはありませんが、当然出血しますし、神経リンパ管も切断するので痛みや腫れも出ます。
電気メスによる手術は 電流を体に流しその熱で細胞を沸騰蒸発させていくので、止血は出来ますが周囲の正常細胞への熱ダメージがあり、術後痛みや腫れが出ますし、手術部位の治癒も遅れます。
半導体レーザーによる手術も、一応レーザーとは言われていますが、レーザーまず金属チップに当てその金属の熱で細胞を沸騰蒸発させていく(ハンダコテと同じ原理)ので、電気メス同様に止血は出来ますが周囲の正常細胞への熱ダメージが出て痛みや腫れ傷の治癒期間の延長があります。
本院の炭酸ガスレーザーはスーパーパルスモードが搭載されています。それは常にレーザーが出っ放しではなく瞬間的にレーザーを照射し瞬間的に止めるを繰り返し、周囲の正常細胞に瞬間的でも冷却時間を与えながら手術できるので、さらに周囲の正常細胞への熱ダメージを抑えてくれます。
炭酸ガスレーザーを使用すれば、出血をガーゼで拭く必要もありませんし電気メスで血管を処理する必要もないので、手術時間が短縮できます。手術部位の治癒もメス刃手術に比べ大差ありません。
今後は全ての外科手術にこの炭酸ガスレーザーを使用していきます。